オレンジ色のお姫様
頬を赤らめながらそう答えると、クスクスと隣で鳴海さんが笑っていた
鳴海さんのその笑顔は、中学の頃より遥かに大人っぽくなっているけど、昔の面影を残す明るい笑顔
「妃、相変わらずオドオドするのは変わってないのね」
「お、オドオド...!」
「でも、妃がまた走ってくれて良かった
陸上部には入ったの?」
「...いや、それはまだなんです
でも、いずれは入りたいと思ってます」
鳴海さんは「そう」と言って、嬉しそうに笑った