腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「お父さんから賢人くんのお休みがこの木金だって聞いてね。また寮に戻っちゃう前に、顔合せを済ませておけば、色々と話は進めやすいでしょう?
あ、お父さん達は週末に2人で会って形だけ挨拶するって言ってたから気にしなくても大丈夫よ」

だよね……。
お母さんと真理子おば様に凛子さんまで揃えば、お父さん達は口出し出来ないだろう。
あっちだって、元々同級生で仲が良かったはずだし。

「賢人! ちょっとブスッとしないで。
もう、この子ったら、なかなか実家に寄り付かないと思ってたら、光ちゃんの所に行ってたなんて。光ちゃんいつも面倒みてくれてたのねぇ」

「あ、いえ、そんな……」

なにこれ、どこまでバレてるの⁉︎

「……今朝、お前が出かけた後、母さんから電話で起こされて、根掘り葉掘り聞かれた。
まさか昼に呼び出されると思わなかったんだ。
しかもこの状況。
勘弁してほしい……」

私もだよ〜
心の準備が出来ていません。

「それで、プロポーズは済んだの?」

「……‼︎ か、母さん!」

「あら、大事なことよ。
あなたは理人と違って、学生時代から一度も彼女を紹介してくれなかったから、お父さんと心配してたのよ?」
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