私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
「じゃあ、いつも何時間寝てるの?」
さらに突っ込んで聞いたら、彼ははぐらかした。
「日によって違いますからね」
「ズルイわ。尊はそうやって大事なことをいつも誤魔化すの」
尊の腕を掴んで文句を言うと、彼はクスッと笑みを浮かべた。
「そんなに私の睡眠が大事ですか?」
思わぬ彼の切り返しにドキッとする。
「そ、それは尊に倒れられたら困るもの。またチャラ男に襲われそうになったら誰が助けてくれるのよ」
つっかえながらそう言い訳する私に彼はどこか面白そうに目を光らせた。
「旦那さまも秋さまも、それに琥珀もおりますよ」
「それはそうだけど、いつだって一番に駆けつけるのは尊じゃないのよ」
尊が私にとって一番身近な存在なのだ。
当然のようにそう答えるが、彼はさらに聞いてくる。
「理由はそれだけですか?他にもあるんじゃないですか?」
「他の理由?え?」
尊を見つめて問い返したら、彼はひとり納得した様子で頷いた。
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