私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
自分の髪を一本抜いて念じると、俺の式神に変化した。
「うわ〜、尊そっくり。力も結構凄いの?」
俺の式神を見て、隼人は目を大きく見開く。
「あなたの相手が出来る程度には。では、春乃さま参りましょう」
式神が俺の代わりに答えて春乃さまに声をかけた。
「はい。尊さん、撫子のことよろしくお願いします」
俺の方を振り返る彼女の目を見て返事をする。
「ええ。お任せください」
春乃さんが俺の式神と共にこの場から消えると、撫子を車に乗せた。
「隼人、少し学校のことを調べてくれ」
「了解」
俺が頼むと彼は少し真剣な面持ちで返事をして俺の前から消えた。
帰りは水瀬家の運転手が運転し、琥珀は助手席の後ろに座る。
車の中では隼人も軽口を叩かず、みんな無言。
屋敷に着くと、すぐに撫子の部屋に彼女を運ぶが、その時初めて彼女が背中にも怪我していたことに気づいた。
俺のシャツに血痕がついていたのだ。
「姉ちゃん、背中も怪我してたんだ。倒れたのはこの怪我が原因かな?」
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