私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
俺も前へ進みながら、遅いかかってくる鬼を一刀両断する。
撫子は城の最上部にいると俺の本能が告げるが、中は迷路のようになっていてなかなか最上部に行けないし、隼人の言葉じゃないが鬼が湧いて出てきてじっくりと道を選ぶ暇もない。
「また行き止まりか」
突き当たりがただの岩なのを見て俺が少し落胆すれば、横で隼人が「城の地図が欲しいよね」とボヤいた。
「ごめん。おいら城の中まではわかんなくて」
肩を落として謝る琥珀に優しく言葉をかけた。
「お前のせいじゃない。ここまで連れて来てくれて感謝してる」
正直言って、琥珀がこんなにいい戦力になるとは思わなかった。
普通の鬼なら琥珀は難なく倒せる。
「さあ、ぐずぐずしている暇はない。また戻るぞ」
隼人と琥珀に声をかけてもと来た道を鬼を倒しながら走る。
しばらくは長くて狭い一本道。
琥珀は少年の姿になって鋭い爪で鬼を引き裂き、隼人も風を操って鬼を切り裂く。
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