私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
涙を拭いながら微笑むが、彼はまだじっと私を見ている。
「お姉さん……」
それから煌が戻るまで紅玉くんといろんな話をした。
次頭になる鬼は頭が生み出すけど、他の鬼たちはマグマ風呂から作られるらしい。
次頭は頭から血を分けてもらうから他の鬼よりも強く、知能も高い。
妖の世界にいる赤鬼、青鬼、黒鬼はそれぞれ敵対していたが、それぞれの頭が封印されていたこともあって今は冷戦状態。
だが、封印を解かれた煌はこの機に乗じて、青鬼や黒鬼の居城に攻め込み、覇権を握ろうとしているとか。
「鬼も人間もやってることは変わらないわね」
溜め息交じりに言えば、紅玉くんは小さく笑う。
「戦わず共存していければいいんだけどね」
そんな風に考える鬼がいることに驚いた。
「煌に聞かせてやりたいわ。その言葉」
「きっと一瞬で消されるよ。僕は人間になりたかった。人間って学校に行くでしょう。僕も学んでみたかったな」
彼はどこか遠くを見つめる。
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