私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
「人間の世界にある花の名前と一緒だね」
「紅玉くん、生まれたばかりなのに物知りだね」
「うん。僕の知識は煌さまのを引き継いでいるから」
「なるほど。五千年分の知識か。なんか凄いね。うちにもうすぐ五百歳になる猫の妖がいるの。きっと紅玉くんと会ったら仲良くなるだろうな。会わせてみたかったな」
紅玉くんと琥珀くんが楽しそうに話をする光景を想像してクスッと笑う。
「へえ、撫子さんのところに妖がいるんだね。あっ……煌さまが戻ってきた」
気配を感じたのか、紅玉くんはパンケーキを消し、私から少し離れた。
それと同時に煌が突然目の前に現れる。
「お前を助けに人間どもと妖が一匹やって来たぞ」
私を見据えて煌はそう言うと、尊たちが赤鬼と戦っている映像のようなものを指をパチンと鳴らして私に見せた。
「尊……隼人に……琥珀くんまで」
どうして来たの!
生きては帰れない!
「あの黒服の人間、生きていたとはな。なかなかしぶとい」
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