私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
「そうそう。姉ちゃん怪我したんだし、湯治も兼ねてちょっと遠出しようよ」
思わぬ援護射撃に、嬉しくなってはしゃいだ。
「いいわね。最近どこにも行ってない。温泉に入ったら怪我の治りも早いわ」
琥珀くんときゃっきゃ言い合う私を見て尊が溜め息交じりに言った。
「もう傷は私が治したんですけどね」
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