HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
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親子三人でダイニングテーブルを初めて囲んだ。
お皿一杯にリンゴのウサギが並ぶ。
「充斗、リンゴ剥き過ぎよ…」
「莉緒の喜ぶ顔が見たくて…つい剥き過ぎた」
「この分だとリンゴでお腹いっぱいになりそう…」
三人でリンゴを口に運ぶ。
『朝まで寝かせない』と言っていた充斗。本当に徹夜状態で寝る間を惜しんで、朝まで抱き合ってしまった。
リンゴを食べながら、大きな欠伸が出た。
「ママ…大きな欠伸してる…」
「パパもママも寝てないからな…」
「どうして?」
「・・・莉緒の可愛い寝顔見てたら、寝れなかったんだ…なぁー…葵」
「そう言うコトにしとくわ…」
「パンも食べろよ。莉緒」
「うん」
充斗はリンゴばかり食べる莉緒に優しく言い含めた。
莉緒は素直に頷き、トーストを手に持つ。
「そのトースト何もついてないぞ。バターがいいか?ジャムか?どれがいい?莉緒」
「うーんとね。ジャム」
「じゃパパが莉緒にリクエスト通りジャムを塗ってやる」
莉緒の為に甲斐甲斐しく動く充斗はいいパパになりそう。
でも、甘やか過ぎも良くないから、後で注意しておこう。
「うん」