HONEYBEE(2)～ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル～

「・・・葵はやっぱり…俺のコト…男としては見てなかったんだな…」

凛太郎さんは少し寂しげな表情を浮かべ、後ろ髪を掻いた。

「ゴメンなさい…凛太郎さん」

お兄ちゃんと同類にしか見て来なかった。
今更、男として見れるかと思うとそう簡単にはいかなかった。

自分一人の力で莉緒を此処まで育てて来た思ってたけど…現実は違った。

お母さんやお兄ちゃん、凛太郎さんに支えられていた。

「・・・さっきの言葉は冗談だと流してくれ…」

「で、でも・・・」

「それとも本気で考えてくれるのか？葵」

「それは…」

凛太郎さんが唯姪っ子の莉緒の可愛さだけで、此処まで世話を焼いていたワケじゃなかった。

私に対する想いもあったから…

「そんな苦しそうな顔するなよ…葵」

「私…」

「今まで自分の想いを隠していた俺も悪いんだな…」