HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
「もう少し待てば…上がりそうな気もするが…」

「いいんだ…緊急に一億用立てる必要が出来たんだ…」

「ふうん・・・」

徹也は俺に言われるまま、ノートパソコンで俺の株を売った。

「ついでだ…この口座にその一億を送金して欲しい…」

俺は昨日葵から訊いた通帳の口座番号をメモった紙を渡した。

「・・・水瀬葵?葵??って…お前の昔の女か??」

「・・・昨日四年振りに再会した…俺のコトなんて・・・忘れて…他のオトコと結婚して、子供まで産んでいた…」

「・・・別のオトコが居るんなら…一億円は多すぎるだろ?」

「いいんだ…どんな理由があるにしろ…俺は彼女を欺いたんだ…」

「宇佐美…まぁ、お前のお見合い相手はあの周防総理の姪だ…女性関係の清算はしておかないとな」

「あぁ…」

しかし、颯真の妹・美穂さんが何故、俺との見合いを打診して来たのかは不明。
総理自らお膳立てした見合いも断って来たと言うのに。

「周防家の人間と繋がれば…フロンティアの未来も安泰だな。お前の力も大きくなる…」
「でも・・・それを望まない…連中もいるが…」

「!?」
「あ…新開会長代理のコトか…」

「・・・あぁ~」

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