HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
「しかし…俺と同じでオンナに関してはクールだったお前がロミジュリ的な恋に落ちた時は正直、驚いたよ…」

「でも・・・俺は彼女を捨てた…」

「結果的にはそうなったな…」

全ての事情を知る徹也は頷く。
―――事故とは言え、俺は葵のコトを全部忘れてしまった。

葵のコトを思い出した時に心に広がった愛しさ。
直ぐに柏原を呼び、葵の行方を捜させた。

久保から水瀬に姓を変えた葵。

彼女は俺のコトなんてすっかり忘れ、他のオトコと結婚していた。

愛の知らない俺に愛を教えてくれた女。

「・・・俺にも人を愛するコトが出来た。それが出来ると分かっただけでも…いい」

「お前にとって葵さんとの出逢いは決してマイナスではなかったんだな…」

「あぁ」

葵は俺にプラスの存在。
「お前の言われた通り送金を完了した…俺は帰るぞ」

徹也は柏原が淹れたキリマンジャロを飲み干し、ソファから腰を上げた。
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