HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
「本当にそれでいいなら…偽装じゃなく・・・俺を本物の夫にしてくれ。葵」

「凛太郎さん・・・」

「…俺は莉緒ちゃんを本当の娘のように思っている。将来、俺と葵が結婚して…俺達の間に子供が生まれても…莉緒ちゃんへの愛は変わらないと思う。それだけは自信がある」


凛太郎さんは誰に対しても接し方は変わらない。飾らない人。

莉緒も凛太郎さんには懐いている。彼がパパになっても違和感はない。
私達が結婚して、二人の間に子供が生まれても、私と充斗の娘の莉緒を実子と同様に変わらず愛してくれると思う。
それは確信している。

でも、私にとって凛太郎さんは従兄。

それ以上それ以下でもない。

「ゴメンなさい…」

「葵…お前…」

「ゴメン…貴方にこんなコトを頼んでしまって…凄く後悔してる…」

私は彼のキモチを知りながら、偽装の夫になってくれと頼んだ。
彼の心を傷つけている。


< 73 / 171 >

この作品をシェア

pagetop