耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
[4]
杏奈を送ってから帰宅した美寧と怜は、いつものように夕飯を食べ、いつもの順番で入浴を済ませ、いつもの夜のティタイムを過ごす。
シーリングライトの光量を絞ったリビングで、ソファーの背にゆったりと背中を預け、フロアスタンドの柔らかな光に手元を照らされながら、温かい飲み物を手に今日あったことを話す。
美寧がこの家に馴染んだ頃、同じように始まったこのティタイムも恒例となっていた。
十一月も後半に入って、夜はずいぶん冷えるようになった。
冷え性の美寧は、パジャマの上からロングガウンを羽織っている。もこもことしたボア素材で、フードも付いているから首元も暖かい。ガウンと同じようなもこもこのルームソックスを履いた足をソファーの下に行儀よく揃え、手に持ったカップをふぅふぅと息を吹きかける。
隣に座わる怜は、そんな美寧を見ていた。
美寧の後から風呂に入った怜は、さっき上がったばかりなのでまだ暑い。薄手の長袖を肘までまくりソファーに肩ひじを乗せ、少し体から熱が冷めるのを待つことにした。
「生姜のいい香り」
一口飲んだ後美寧が言う。
カップに入っているのは“ハニージンジャー”。
冷え性の美寧が寝る前に飲むのにちょうど良いハーブティは、怜が買ってきた。お節介な友人医師の助言によると、『ノンカフェインで体を温めるもの』がマストらしい。
怜が買ってきた数種類の茶葉の中から、美寧が飲みたいものを選んで淹れる。
これもまた、“夜のティータイム”の暗黙の了解のようなものだった。
「なにか気になることでもありましたか?」
「え?」
怜の問いに、美寧が大きな瞳をさらに大きくした。
「帰って来てから少し元気がないように見えますが」
怜の言葉に、美寧の瞳がかすかに揺れる。怜はそれを見逃さなかった。
「なにか気になることや困ったことがあれば言ってください」
怜がそう言うと、美寧は揺れる瞳を怜から外した。
黙ってしまった美寧に、怜は聞こえないようそっと溜め息をつく。
杏奈を送ってから帰宅した美寧と怜は、いつものように夕飯を食べ、いつもの順番で入浴を済ませ、いつもの夜のティタイムを過ごす。
シーリングライトの光量を絞ったリビングで、ソファーの背にゆったりと背中を預け、フロアスタンドの柔らかな光に手元を照らされながら、温かい飲み物を手に今日あったことを話す。
美寧がこの家に馴染んだ頃、同じように始まったこのティタイムも恒例となっていた。
十一月も後半に入って、夜はずいぶん冷えるようになった。
冷え性の美寧は、パジャマの上からロングガウンを羽織っている。もこもことしたボア素材で、フードも付いているから首元も暖かい。ガウンと同じようなもこもこのルームソックスを履いた足をソファーの下に行儀よく揃え、手に持ったカップをふぅふぅと息を吹きかける。
隣に座わる怜は、そんな美寧を見ていた。
美寧の後から風呂に入った怜は、さっき上がったばかりなのでまだ暑い。薄手の長袖を肘までまくりソファーに肩ひじを乗せ、少し体から熱が冷めるのを待つことにした。
「生姜のいい香り」
一口飲んだ後美寧が言う。
カップに入っているのは“ハニージンジャー”。
冷え性の美寧が寝る前に飲むのにちょうど良いハーブティは、怜が買ってきた。お節介な友人医師の助言によると、『ノンカフェインで体を温めるもの』がマストらしい。
怜が買ってきた数種類の茶葉の中から、美寧が飲みたいものを選んで淹れる。
これもまた、“夜のティータイム”の暗黙の了解のようなものだった。
「なにか気になることでもありましたか?」
「え?」
怜の問いに、美寧が大きな瞳をさらに大きくした。
「帰って来てから少し元気がないように見えますが」
怜の言葉に、美寧の瞳がかすかに揺れる。怜はそれを見逃さなかった。
「なにか気になることや困ったことがあれば言ってください」
怜がそう言うと、美寧は揺れる瞳を怜から外した。
黙ってしまった美寧に、怜は聞こえないようそっと溜め息をつく。