耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
プツンと、耳の奥で何かが焼き切れたような音が聞こえた。

彼女から合わせてきた唇を、舌でこじ開け咥内を蹂躙する。
くぐもった声が聞こえるが、それすら今の怜には火に薪をくべるようなもの。勢いよく燃え上がった炎に巻かれ、我を忘れて彼女の口を貪っていく。

組み敷いた肢体は柔らかく、素肌に手を這わせると、そのすべすべした滑らかさとしっとりと吸い付くような肌触りにたちまち夢中になる。

彼女が着ているニットの下から手を差し込んだ瞬間、ピクリと跳ねこわばった体。宥めるように背中を撫でているうちに、ゆるゆるとこわばりが解けていく。

すべすべとした感触と温もりが愛おしくて、手で触れていた場所にもくちづけを落とすと、「あっ、」と、か細い悲鳴に似た声が耳に届いた。その声に煽られて、何度も何度も判を押すように白い肌にきつく吸い付く。白い肌に次々と赤い花弁が散っていく。

(美しいな———)

まるで真っ白な雪の上に散る赤い薔薇の花びらだ———

指先で赤い跡をそっとなぞる。細い腰がピクンと跳ねた。

たくし上がったニットの下から、背中に手を回し、指先にかかった金具を外す。かすかに息を呑む声は今の怜の耳には届かない。
ゆるんだ隙間から手を差し込むと、小さな体がピクリと震えて———

小さな体に中途半端にまとわりついた衣服が鬱陶しく感じて、それを抜き取ろうと手を掛けた時、首のすぐ下を、シャツと一緒にギュッと強く掴まれた。

少しの痛みと共に、ハッと我に返る。
しまった、と思った。

暴走してしまったことに気が付いて、ゆっくりと顔を上げる。目に入ったものに、怜は思わず息を呑んだ。

真っ赤な顔できつく唇を噛む美寧。
その瞳には今にもあふれ出しそうなほど、大粒の涙が湛えられている。

「す、……すみません」

慌てて体を起こし、たくし上がった彼女の服を元通りにする。
そして組み敷いた小さな体から退こうとした時、

「どうして……?」

怜の耳に美寧の声が届いた
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