耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー

「えっ?」

美寧は目を丸くする。それもそのはず、向けられたのはスプーンの先。そこにはさっき美寧がそうしたように、パンナコッタとあんずが乗っている。

「え、え、」

「早くしないと、こぼれますよ?」

「は、はい」

美寧は急かされるまま、それをパクリと口に入れた。

口に含んだそれは、やっぱり濃厚でクリーミーで甘酸っぱくて美味しい。一瞬でぷるぷるがとろとろに変わって口の中で消えていく。ゴクンと飲み込んだところで、美寧はやっと我に返った。

「れ、れいちゃん……」

「はい」

「……れいちゃんは食べないの?」

さっきから自分ばかり食べているし、なぜかそれをじっと見られていることが気になった。

「食べますよ?でも俺は、こっちから―――」

そう言った怜の顔が近付いてきた。(え?)と思った時には、美寧の唇は塞がれていた。

薄くぽかんと開けていた唇の間を、怜に舌先でペロリとなぞられ、思わずくぐもった声が漏れる。

座った状態で、美寧の上から覆い被さるようにソファーの背に片腕を着いた怜。唇を合わせたまま、もう一方の手で美寧の後頭部を支える。割って入ってきた舌が、美寧の咥内を拭うようにぐるりと撫でた。

「んんん~~っ」

歯列、口蓋、頬の内側を丁寧にまさぐられ、声にならない声が鼻から漏れた。
まるでついさっきまで充満していたパンナコッタの味を拭い去るように一つ一つ丁寧に舐め取っていく。
腰のあたりから這い上がってくる痺れに、体の芯を抜かれていくようだ。いつの間にか怜の白衣をきゅっと強く握っていた。

美寧の体から力がほとんど抜けかけた頃、塞がれていた唇が解放された。

「ごちそうさま」

(えっ!まだ食べてないのに!?)
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