耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
「ひゃっ」
胸の締め付けが軽くなった途端、後ろから回された手で二つのふくらみを強く掴まれた。
「やぁっ、んんん~~っ」
激しく揉みしだかれ、口から飛び出した声が怜の咥内に飲み込まれていく。美寧の口の端から垂れるものをさっきみたいに吸い取ってくれることもせず、怜はまるで我を忘れたかのように美寧の口を貪っていた。「待って」と言いたいのに、今の怜はそれすらも許してくれない。
生理的な涙が目尻に滲み始めた頃、美寧の口が自由になった。
「っ、———はぁっ、」
大きく息を吸い込んだ時、耳元で低い声が唸るように言った。
「約束を変えてどうする———」
「え、」と戸惑う声がこぼれる。「どういうこと———」と続けようとした言葉は、耳輪を噛まれてかん高い声に。耳の縁に歯を立てられ齧りつかれて、こぶしを握り下唇を噛んで嬌声を堪えた。
が、スカートの裾から忍び込んできた手に、全身が大きく跳ねた。
「やっ、だ」
怜の手は太ももを撫でながら上ってくる。悩ましげな手つきで上ってきたそれに身を固くした美寧。けれど耳介の縁を舌でなぞられ、ひときわ高い声が飛び出た瞬間―——狙ったように長い指が下着の隙間から入ってきた。
「んやっ、」
「もうこんなになってる———ゆうべのあれじゃ足りなかった?」
鼓膜を震わせる低音に身を竦ませる。と、同時に、『ゆうべのあれ』という言葉に体がカッと熱くなった。
一瞬で色付いた美寧の耳に、再び怜が口を寄せる。
「もしかして———俺が酔って忘れているとでも?」
美寧は懸命に首をふる。怜が引く気配はない。
「やぁっ、んぅっ、ぁ、」
「あれくらいで記憶が飛んだりはしないし、そもそもあなたとのことを忘れるなんてありえない」