耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
溶け出したチョコレートと生クリーム、そしてスポンジ部分を器用にスプーンの上に乗せた美寧は、それをパクリと口にいれた。
「んんん~~っ!!」
口も瞳もきゅっと閉じて、声にならない歓声を上げる美寧。
少ししてから開いた瞳をぱぁっと輝かせた。
「おいしい~~っ!」
口の中のものが無くなるのを待ってから、声を上げるあたりがとても彼女らしい。
「外側がさっくとしてるのに、中はとろとろ!甘さもちょうど良くてすごく美味しいよ、れいちゃん!」
怜が「良かったです」と微笑むと、「私にもバレンタインを用意してくれてたんだね……」と美寧が呟いた。
「あなたがチョコレートを用意してくれると思っていなかったので、俺も作ってしまいましたが……チョコレートだらけになってしまいましたね」
「ううん、そんなことない。とっても嬉しい!ありがとう、れいちゃん」
「喜んでもらえたなら、なによりです」
「うん!……あ、……れいちゃんは食べないの?」
自分の前にしか皿がないことを不思議に思ったのだろう。伺うようにこちらをのぞき込んでくる。
「俺にはあなたから頂いた生チョコがありますから。これは全部あなたのものです。残った分は、冷蔵しておいて温め直せば明日も楽しめますよ?」
フォンダンショコラは全部で三つ焼いた。あと二つあることを伝えると、美寧が「やったぁ」と無邪気な歓声を上げた。
隣で嬉しそうにフォンダンショコラを味わう美寧を眺めながら、怜は自分が貰ったチョコレートに手を伸ばした。