耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
確かめるように触れた生地は滑らかで、身につけている人の手触りを少しも損なわない。すぐに上質なものだと分かった。
滑らかさと柔らかさを味わいながら、腰や背中に手を這わせる。
その度に聞こえてくる甘い吐息に、みるみる情欲が湧き上がってくる。
清廉な乙女を守るかのような蔓薔薇にくちづけ、薄い布ごしに小さな赤い実を口に含んで舌の上で転がした。耐え切れず漏れてくる濡れた声に煽られながら、反対側のふくらみを揉みしだく。
いつになく性急な手つきで触れる怜のことを、美寧は嫌がることもなくされるがまま甘い声を上げていた。
細い肩ひもを落として露わになった胸元に吸い付くと、「やぁっ、」とひと際高い声。
その声に煽られ、何度も何度も“独占欲の証”を刻みつけていく。
怜が柔らかな肌に夢中になっていた時、ふいに首に回されていた手がするりと外された。
「パタリ」という音がやけに耳に付いて顔を上げると―――
「……ミネ?」
長い睫毛が完全に瞳を覆い、小さな口はゆるく閉じられている。
「ミネ?」
もう一度呼ぶが返事はない。
よく見ると規則正しく胸が上下し、すぅすぅと安らかな寝息が聞こえてくる。
「寝てる………?」
怜は大きく目を見開いたまましばらく固まっていた。
それから「は~~~」と長い息を吐き脱力した。
頭が少し冷えたら、「ははっ」と乾いた笑いが漏れる。
「あれか……ブランデーだな……」
生チョコにたっぷりと使われていた洋酒。さっき自ら口に入れたせいで酔ったのだろう。
怜は美寧の上から体を起こし、彼女の上にダークグリーンのナイトウェアをかけた。
「“デザート”はお預けか……明日の朝、覚えておいてくださいね?」
安らかな寝顔を見降ろしながら呟く。
こんなに可愛い人がくれるサプライズなら、らしくなく振り回されるのも悪くない。
嫉妬も独占欲も、貪欲なほどの欲情すらも、彼女にしか感じないのだから。
「甘やかしてくれるんでしょ?―――奥さん』
甘やかしているつもりで、甘やかされているのは自分の方。
きっと一生敵わない。敵うわけがない。
「愛してる、美寧。俺の心を独占するのは、一生あなただけだ」
怜は美寧の額にかかる髪をかきあげ、そこにそっとくちづけを落とした。
【番外編2 了】