オフィスラブはじまってました
 いや、ひなとも実際、感心していた。

 いい雰囲気の店だな、と思って。

 ぜひ、玄関や塀や庭など、あちこちにあるランタンに火が灯っている夜来てみたい、と思いながら、ひなとは心のままに褒めてみた。

「素敵ですね。
 ぜひ、夜も来てみたいですっ」

 うんうん、と瑠美子は微笑んでいる。

「異国情緒あふれる非日常な空間って感じで」

 うんうん、と瑠美子は微笑んでいる。

「今にもあの木の扉を開けて、カンテラ持った魔女が出てきそうですよね。
 いひひひひって」

 ひなとは、わくわくしながら言ったが、瑠美子は微笑まなかった。

「却下っ!」

「えーっ。
 なんでですかーっ。

 ひひひひって魔女が出てきそうな非日常な空間ですよ。
 素敵じゃないですかっ」

「何処がよっ。
 却下っ!」
と言いながら、瑠美子はさっさと店内に入っていってしまう。
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