オフィスラブはじまってました




「秋本様、今、お帰りになりました」
と食事をしている席にやってきた支配人が澄子に言う。

「あらそう。
 ありがとう」
と澄子が微笑むと、柚月の母、比呂子(ひろこ)が、

「秋本……。
 最近、秋本って名前、何処かて聞いたわね。

 誰?」
と澄子に訊いてきた。

「あらいやだ。
 柚月のお嫁さんになる子じゃない」
と言われ、比呂子は、

「ああ……」
と思い出すように頷いたあとで、

「この間来た、あの顔が小さくて丸い子ね。

 そうなの?
 あの子、柚月と結婚するの?

 ――あら。
 このチョコ、ベルギーで食べたのと味似てるわね」
と横に居た母親と話し出す。
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