オフィスラブはじまってました




 夕方、ひなとが仕事を終えて帰ってくると、暗がりの畑から澄子が出てきた。

「ほ、本日はどうも。
 ご馳走になりまして」

 ありがとうございます。
 このお礼は必ずや~、と澄子を拝みながら、必ずやお礼しないといけない人がどんどん増えてくな、と思っていた。

「いやいや。
 まあ、楽しそうな仲間がたくさんいて、なにより」
と澄子が言うので、

「あ、私たちうるさかったですか?
 すみません」
と苦笑いして言ったのだが、テーブルが離れていたので、別に聞こえていなかったと言う。

 単に雰囲気を見て言っただけのようだった。

 みんな素敵なお店でテンション上がっていたから、声も大きくなってたんじゃないかと心配してしまったのだ。
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