オフィスラブはじまってました
 どんな非常識な文句を言われるんですかね……。

 その方が怖いんですが、と思ったとき、側の道を白衣の男が通りかかった。

 入野だ。

 一度見ると、目につくようになるのか。

 それとも、なんらかの理由により、彼がウロウロし始めたのか。

 急によく見るようになったな、と思いながら、ひなとは入野に声をかけた。

「入野さん。
 さっきの玉ねぎ煮てるんですよ。

 一緒にどうですか?

 ……って、鍋小さいんで、味見程度ですけど」

 柵から覗いて入野が言う。

「ああ、美味しそうですね。
 ご一緒させてもらってもいいですか?
 
 じゃあ、パンあげますよ」
と今、もらってきたというパンの入った袋を見せてきた。

 お姉さんが近くでパン屋さんをやっているのだと言う。

 入野も庭にやってきて、物々交換のようにパンと玉ねぎを交換し合う。

 というか、食べるの、パン率が高い。

「……すみません。
 なんかほとんど、入野さんのパンで晩ご飯になってますね」
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