オフィスラブはじまってました
 まず、このソファで紅茶や珈琲を飲むのが怖い。

 あっ、とかお約束にこぼしそうな気がしたからだ。

 そして、もう一点。

 こっちの方が気になるのだが……。

 ……いや、あの、なにを話し合うんですか?
と思いながら、ひなとは比呂子を見つめてみた。

 だが、一見穏やかそうだが、眼光鋭い比呂子に、断り切れずに、
「で、では、ちょっとだけ。
 あの、失礼します」
と腰を下ろす。

 すると、すぐに年配のメイドさんのような方が現れ、ひなとに挨拶した。

「はじめまして、ひなと様。
 安田と申します。

 よろしくお願いいたします」

「よ、よろしくお願いいたします」
と反射的に立ち上がって頭を下げながら、ひなとは、

 なにをよろしくお願いされたのだろうか。

 今後、よろしくすることがあるだろうか、と(いぶか)しく思っていた。
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