オフィスラブはじまってました



 そんな妙な柚月を見たせいか。

 アパートに着く頃には、すっかりいつものように話せるようになっていた。

 レストランで見た普段と違う感じの柚月がまったく知らない格好いい人みたいに見えて、緊張してしまっていただけのようだった。

「お、おかえり。
 珍しいじゃないか。

 二人一緒に帰宅」
とアパート近くで自転車に乗った緒方に声をかけられた。

 っていうか、後ろからやって来ておかえりはおかしいですよと思ったのだが。

 なんだかちょっと嬉しかった。

「ただいまです。
 おかえりなさい、緒方さん」
と微笑みかけると、緒方は、……お、おう、とちょっと照れたように言う。
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