オフィスラブはじまってました
「私はね、貴方のためを思って、カップ麺を食べさせなかったんですよ、秀継さん。

 貴方のお母様に秀継を頼むと言われたからです。

 貴方が年をとっても元気に過ごせるように、栄養には充分気を配ってきました。

 そして、うちの親にも、駆け落ちしてまで一緒になったのだから、必ず、添い遂げて、共白髪まで元気でと言われました。

 だから、貴方の健康に支障がないようにと心を配ってきたのに」

「でも、心に支障が出てたようですよ、澄子さん」
とズバッと緒方が言う。

 カップ麺でか、と思わなくもないが。

 要するにそういう自由のなさが、201号室という逃げ場を秀継に作らせてしまっていたのだろう。
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