オフィスラブはじまってました
 沈黙していると、
「でも、ひなとちゃんがそういうの好きかどうかはわからないですよね」
と入野は笑う。

 柚月は沸騰してきた小鍋の中のお湯を見ながら言った。

「……奪いにも覗きにも行かないですけど。
 でも……」

「でも?」
と入野は訊きかけたあとで、

「あ、やっぱ、やめときましょう」
と笑ってみせる。

「柚月さんの中で答えが出てるんなら別にいいです。
 僕うっかり聞いちゃうとネタにしちゃいますしね」
と恐ろしいことを入野は言ってきた。
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