はつ恋。
「こらっ!お客さんになんて口きいてんだいっ!ちゃんと働きぃっ!」

「はーい!」


あっちゃん、忙しいのにごめんね。

また厄介ごと増やしちゃいそうだよ。


「じゃあ、またね、日奈子」


あっちゃんは私にとびきりの笑顔を振り撒いた後、有馬くんをきいっと睨んで去っていった。


「日奈子、いつ湯井と仲良くなったんだよ?アイツ一匹狼な感じで全然馴染んでなかったじゃん。ほら、学校に来ててもほとんど放浪してたし」

「たまたまね、三宅先生を探してたみたいで、三宅先生私の部活の顧問だから、部室に来たところでばったり会って。そっから仲良くなったんだよ」

「へぇ。そうなんだ。なんか異色のコンビだけど、悪くないよ」

「それなら良かった。あっちゃんも喜ぶよ」

「けど、アイツよりオレを優先しろよ。オレはカレシなんだからさ」

「時と場合にもよるけど...」


有馬くんは明らかに不機嫌になった。

あっちゃんのこと、気に入らないのかな?

あっちゃん、良い人なんだけどなぁ。


「有馬くん、とりあえず食べよう。ここのお好み焼き、本当に美味しいんだよ。一緒に食べよう」

「あぁ」


それだけ言うとそっぽを向いた。

この拗ね方、ちょっとお兄ちゃんに似てるかも。


「そんな態度とってる人、私嫌いだから今日でお別れしよっかな~」

「は?!日奈子、今なんて...」


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