はつ恋。
私とお巡りさんが到着した頃には全てが解決していた。


「知里さんっ!」


私はベンチに腰掛けていた千里さんに真っ先に飛び込んだ。


「大丈夫ですか?!怪我は?!」

「傷1つ無いし、指1本触れられてない」

「そうですか...良かったぁ。はぁ...ほんとに...ほんとに良かったぁ!」


私は瞳の奥から溢れてくる涙を抑えきれなかった。

ダムが決壊し、涙が次から次へと流星のように頬にその通り道を作る。


「ちょっとぉ、ひなちゃん、泣かないでよ~。ワタシ全然大丈夫だから~。もぉ、ほんとにこの子は...」


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