真夜中のピアノ
うーん、石の上にも3年、いや、5年

毎日の、たゆまぬ努力の賜物なんだろうな

連打!連打!連打!

あたたたたっ!

おじさん、とうとうこの難曲を弾ききった

呼吸が荒い。大丈夫?

知らないうちに、私たちのまわりには、黒山の人だかり

おじさんの演奏を聞き入っていた人たちから

割れんばかりの拍手喝采!

おじさんは立ち上がり、周りの人たちに深々と頭を下げて

恥ずかしそうに、そそくさと去って行った

おじさん、頭が薄くてお腹もポッコリ出てたけど

凄く、カッコ良かったよ!

また、私を弾きに来てね

それから、お酒はほどほどにね!
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