キミがくれた奇跡を、 ずっとずっと忘れない。
そのバッグには、持ち帰って破れたところを直してきた練習用のユニフォームが入っている。
「大丈夫だよ?」
彼はこれから厳しい練習があるんだしと思って遠慮したのに、バッグを返してくれない。
「お前、チビなんだから黙ってろ」
またチビって……。
毎日のように嫌みが飛んでくるけれど、私が困っているときに真っ先に気づいて手を貸してくれるのは決まって中江くん。
口は悪いけど、優しいのかな?と思っている。
「はいはい。チビは黙ってます」
なんだか素直にお礼を口にするのも悔しくて、そんな言い方になる。
これでは彼と同じだ。
「あ」
突然小さな声を発した彼は、ズボンのポケットに手を突っ込みなにかを取り出した。
そしてそれを私の制服のシャツの胸ポケットに放り込む。
「家にあったからやる」
「なに?」
取り出してみると、日焼け止めだ。
「シミできるぞ」
「大丈夫だよ?」
彼はこれから厳しい練習があるんだしと思って遠慮したのに、バッグを返してくれない。
「お前、チビなんだから黙ってろ」
またチビって……。
毎日のように嫌みが飛んでくるけれど、私が困っているときに真っ先に気づいて手を貸してくれるのは決まって中江くん。
口は悪いけど、優しいのかな?と思っている。
「はいはい。チビは黙ってます」
なんだか素直にお礼を口にするのも悔しくて、そんな言い方になる。
これでは彼と同じだ。
「あ」
突然小さな声を発した彼は、ズボンのポケットに手を突っ込みなにかを取り出した。
そしてそれを私の制服のシャツの胸ポケットに放り込む。
「家にあったからやる」
「なに?」
取り出してみると、日焼け止めだ。
「シミできるぞ」