先生がいてくれるなら②【完】
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病院からの帰りに降り出した雨は次第に激しさを増し、そのまま止むこと無く、翌朝まで雨が激しく降っていた。
いつもはテニス部の朝練がある美夜ちゃんと一緒に登校するけど、雨の日ぐらいはゆっくり寝て欲しいと、私は前日に美夜ちゃんに連絡を済ませていた。
自宅最寄り駅まで、普段なら徒歩10分。
だけど今日はいつもより足取りが重く、15分近くかかってようやく駅に到着した。
少し早めに家を出たけれど、やはりいつもの時間の電車にはギリギリ乗れなくて。
電車が行ってしまったばかりの駅のホームに立って濡れた傘の留め具を留めていると、隣の列に並んだ人から「おはよう」と声がかけられた。
私が咄嗟にその人物を見上げると、ニッコリと微笑む細川先生の姿がそこにある。
──あぁ、そうだった。最寄り駅が一緒だったんだ……。
そう、あの時。
細川先生と初めて会った、あの時。
『俺、あのアパートに住んでるんだけどさ。見える? あそこの二階の、一番右……』
あの時そう言っていた彼のアパートは、私と最寄り駅が当然同じで、駅から徒歩3分。
もっと警戒しておくべきだった。
教師相手に警戒するなんておかしな話だけど、この先生は生徒にも人気があるし……二人でいる所を見られるとまた厄介ごとに巻き込まれかねない。