身代わり花嫁なのに、極上御曹司は求愛の手を緩めない
菖悟さんがチェックインを済ませると、すぐにバトラーの男性が挨拶にやってくる。

そして高層階の豪華な部屋に通され、私は二度驚いてしまった。

「どうしてマンションはすぐそこなのに、わざわざ部屋を取ったんですか?」

しかもこの高級ホテルに引けを取らないほどのマンションだ。

「紗衣は無粋だな」

菖悟さんは屈託なく笑いながら、バトラーに上着を手渡した。彼がそれをハンガーにかけている間に、部屋の奥に入っていく。

「パーティーであまり食べていなかったようだし、とりあえずルームサービスでも頼もうか」

私はぼんやりしたまま、彼に促されるままに夜景が一望できる窓際のテーブル席に着いた。

ほどなくして食事やシャンパンが届き、バトラーが出ていくと、私は菖悟さんとふたりきりになる。
「たまには気分転換になるだろう?」

微笑む菖悟さんに、私は頷いた。確かに日常を忘れさせてくれる光景で、なんだか夢見心地だ。

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