身代わり花嫁なのに、極上御曹司は求愛の手を緩めない
「……だって菖悟さん、こういうの、全然しなかったから……」

キスをされたのは初日の夜だけだったから、まさかここで迫られるなんて思ってもみなかったのだ。

「しないわけないだろ? 紗衣は俺の妻なんだから」

「まだ、妻じゃ……」

言いかけたのを、再びのキスで遮られる。

「んっ」

「今夜の紗衣は特にきれいだ。会場で一番だった。俺の自慢の妻だ」

甘い囁きを平然と口にしながら、菖悟さんは私のへアクセサリーのリボンを引いた。

髪がほどかれ、大きな手で優しく梳かれながら、こめかみに唇を押し当てられる。

「紗衣がほかの男と話すのさえ許せない。だからもう早く、その体も全部俺のものにしてやる」

彼は強引に推し進めようとした。

「あ……待ってください……本当に……」

頭の中が痺れたようになりながらも、私は彼に訴えた。

「もう待てない。……わかるだろ?」
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