オオカミ社長の求愛から逃げられません!
過去も未来も包んで


「あれ? もう帰ってきたの?」

とぼとぼと重たい足取りで三日月堂に戻ってきた私に、店番中の杉本さんが不思議そうに声をかけてきた。

「八神社長とランチだったんでしょ?」
「はい、でもお客さんが来たので戻ってきました」
「そう」

なんだろう、このモヤモヤとした気持ち。西園寺さんと晴くんが話していたのを見てからずっと心に霧がかかったみたい。

それにしても西園寺さん、綺麗だったな。お嬢様って感じだったし、品が溢れてた。この前は着物だったけど、今日は清楚なワンピースを着ていた。

二人が並ぶ姿はしっくりきていたし、お似合いだった。私なんて、こんなエプロン姿に冴えない地味な顔……。やっぱりどう考えても、釣り合うはずないよ。


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