オオカミ社長の求愛から逃げられません!


そういえば西園寺さん、何しに来たんだろう。もしかして、お見合いのやり直しを言いに来た? そうだったらどうしよう。

お昼からもそのことが頭を離れず、店頭でもボーっとしてしまった。

私、こんな短時間で晴くんに惹かれてる……? ううん。そうだ。私は彼に惹かれている。間違いなく。自分の心の声に素直に従うと、スッと腑に落ちた。

だけどもし、やっぱり西園寺さんと結婚するって言われたらどうしよう。なかったことにしてほしいと謝られたら私……。

「手土産といったらやっぱここのまんじゅうだろー」

その声にハッと我に返る。見れば目の前にお客さんが来ていた。同年代と思われるカップルが、商品を嬉々した様子で選んでいる。

「そんな気使わなくていいのに」
「初めてお前の両親に会うんだから手ぶらじゃダメだろ」
「まさくん、意外とまじめ~!」

真剣に選ぶ男性の肩を叩きながら、ケラケラと笑う女性。もしかすると、今から結婚の挨拶にでも行くのかもしれない。


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