お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~
「果歩もここにおいで」
晴臣はそう言って自分の隣のスペースをトントンとした。
呼び捨てにときめいている場合ではないのにトクンと弾む鼓動。不意打ちは危険だ。
「俺が開けようか?」
ペットボトルのキャップのことを言っているのだろう。そのくらいは自分でできて当然だが、仲の良さをアピールする必要があるため、「ありがとう」と素直に応じる。夏江の目があるため、必要以上に照れくさくてかなわない。
「それでおばあちゃん、具合はどう?」
話題をべつの方にもっていった。
「どうって、私はこの通り元気よ。もう退院したっていいくらい」
「そんなわけはないでしょう? 手術が必要だって先生もおっしゃっているんだから。受けるよね? 手術」
こうして夏江の望み通り、果歩の〝結婚相手〟も連れてきた。あとは病院の先生にお任せするだけ。