お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~

「果歩もここにおいで」


晴臣はそう言って自分の隣のスペースをトントンとした。
呼び捨てにときめいている場合ではないのにトクンと弾む鼓動。不意打ちは危険だ。


「俺が開けようか?」


ペットボトルのキャップのことを言っているのだろう。そのくらいは自分でできて当然だが、仲の良さをアピールする必要があるため、「ありがとう」と素直に応じる。夏江の目があるため、必要以上に照れくさくてかなわない。


「それでおばあちゃん、具合はどう?」


話題をべつの方にもっていった。


「どうって、私はこの通り元気よ。もう退院したっていいくらい」
「そんなわけはないでしょう? 手術が必要だって先生もおっしゃっているんだから。受けるよね? 手術」


こうして夏江の望み通り、果歩の〝結婚相手〟も連れてきた。あとは病院の先生にお任せするだけ。
< 30 / 151 >

この作品をシェア

pagetop