キミとの日々を永遠に



「すごいよなぁ。俺、こんな数の星見たの初めて」


目の前に広がる景色に感嘆を零し、しばらく2人無言で見つめる


どのくらい時間そうしていたのか分からないけど、何も話さないで、ただ2人で瞬く星を眺めていた


「くしゅっ」


もう7月とは言えど、夜はまだ少し冷える


何の防寒もせずに部屋を出てきていた私はくしゃみをしてしまった


「まだちょっと寒いよな」


静寂の中突然響いた音に驚いたように目を見開いた悠生くんは、そう言って笑うと窓を閉めた


「そろそろ戻るか。なんかこのまま寝ればいい夢見れそう」


頭の後ろで手を組んだ彼はくぁっと大きな欠伸(あくび)をすると部屋の方へ歩き出す


「今夜のことは俺らだけの秘密な」


別れる直前、それまで私の前を歩いていた悠生くんが振り返っていたずらっぽく笑う


たったそれだけなのになぜかドキッとして小さくうなずくので精一杯だった


「おやすみ」


ひらっと手を振った彼が薄暗い廊下を進む


「おやすみなさいっ」


慌てて返した言葉は静かな廊下に思いのほか大きく響いた


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