結婚から始めましょう。〜SIDE 蓮〜
母の陽子は、秋葉家に生まれながらこれまでの慣例を破って、高校教師をしていた父と恋愛結婚をした。
どうして祖父はそれを許したのか。一度本人に尋ねてみたことがある。
「他の3人の結婚を見たらなあ……申し訳ないことをしたと思っている」
祖父自身、政略結婚をして祖母と仲睦まじく暮らしていた。その経験からか、伯父や伯母達も、母よりもずい分前に政略結婚をしていた。
ところが、3組ともうまくいっていない。それなのに、仕事の関係上、別れることもできない。
祖父はそんな現状を見て、無理な結婚はさせられないと思ったそうだ。
「陽子達を許せば、きっと他の者は黙っていないだろうとわかっていた。だから陽子には、秋葉を出ることを提案した。
けれど、陽子だけでなく、拓馬君もそれをよしとしなかった。遺産に目がくらんだとかではないんだ。むしろ、あの2人は結婚をするときに相続放棄の意思を明確にしている。法的にもな。他の者には知られてないけれど」
どこか申し訳なさを滲ませながら、祖父が話してくれた。
どうして祖父はそれを許したのか。一度本人に尋ねてみたことがある。
「他の3人の結婚を見たらなあ……申し訳ないことをしたと思っている」
祖父自身、政略結婚をして祖母と仲睦まじく暮らしていた。その経験からか、伯父や伯母達も、母よりもずい分前に政略結婚をしていた。
ところが、3組ともうまくいっていない。それなのに、仕事の関係上、別れることもできない。
祖父はそんな現状を見て、無理な結婚はさせられないと思ったそうだ。
「陽子達を許せば、きっと他の者は黙っていないだろうとわかっていた。だから陽子には、秋葉を出ることを提案した。
けれど、陽子だけでなく、拓馬君もそれをよしとしなかった。遺産に目がくらんだとかではないんだ。むしろ、あの2人は結婚をするときに相続放棄の意思を明確にしている。法的にもな。他の者には知られてないけれど」
どこか申し訳なさを滲ませながら、祖父が話してくれた。