ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜2
 さて、荷車の後ろでは、今日は私服を着たヴォラットが荷物と一緒に揺られている。彼は動きやすそうなシャツにパンツを身につけていて、護衛らしく見えるように腰には短剣がぶら下げてある。

 実は、黒豹の獣人であるヴォラットは体術が得意だし、ルディと同じように手先を獣化させれば鋭い爪が現れる。剣など必要がないほどの戦闘力があるのだが、あからさまに武器を見せることでよからぬことを相手に考えさせないという抑止力があるために、今日はわざと帯剣しているのだ。

 ちなみに、警備隊員のように特別な訓練を受けていない普通の獣人では、このようなことはできない。なので、ミメットのスカートの中には愛用のナイフが仕込んであった。

「ヴォラットさん、お休みを使ってもらっちゃってすみませんでした」

「気にするなよ、エリナはいつも美味しいものを食べさせてくれるんだから、これくらいの協力はしなくちゃな」

「ありがとうございます」

「あと、せっかくだから、美味い砂糖菓子をおやつに買ってきたぜ」

「うわあ、綺麗!」

 黒豹から小さな包みを受け取って中を見たエリナは、頬を染めて「ありがとうございます」と笑顔を見せた。
 さすがは乙女心の機微に詳しい貴族の男性だ。ヴォラットはエリナのために、王都で人気の店に行って、薔薇の香りのするピンク色の砂糖菓子を用意していた。
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