Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
 部屋に戻り、ベッドに横になってみた。
 マットのスプリングの具合が絶妙で、実に気持ちよく全身を受けとめてくれる。

 昔、彼氏と大奮発して泊まったホテルで使われていた最高級ベッドのようだ。

 さっきの話ぶりからすると、これもわたしのために……

 うーん、おかしい。
 やっぱり、どう考えてもこの状況は異常だ。

 気にしなくていいと言われても、どうしても気になる。
 売れない三流タレントにかける投資としては破格すぎるよ、これ。

 どうしよう……
 後悔の波が押し寄せてきた。
 ああ、まずった。
 完璧に判断を誤った。

 事務所の窮状や芹澤さんの魅力に引きずられて、引き受けてしまったけど。

 わたしにはやっぱり無理だ。
 絶対に、これだけの待遇に見合う仕事なんてできるわけがない。

 芹澤さんが帰ってきたら、ここまで準備してもらって、本当に申し訳ないけれど、このお話はなかったことにしてほしいと言って、平身低頭謝ろう。

 早晩、プレッシャーに押しつぶされてしまうのが目に見えている。
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