あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!
「では、こちらに…」

二階堂さんの後を着いて行くとそこには大きなベンツが停まってて、私はその中に乗せられた。
え?まさか誘拐じゃないよね?
一瞬、そんなことを考えたけど、まさかね…
ベンツで誘拐なんてないよね!?



「向井、ルシャノワールにやってちょうだい。」

「かしこまりました。」

きっと、お抱え運転手さんだよね。
さすがはセレブさんだ。
車内では特に会話を交わすこともなく、ちょっと気まずい雰囲気の中、10分程走って車は止まった。
いかにもセンスの良いおしゃれなカフェだ。



「二階堂様、いらっしゃいませ。」

どうやら、二階堂さんはこのお店の常連みたい。



「いつもの席をお願いね。」

「はい、かしこまりました。」

通されたのは奥の個室。
アンティークな調度品が並ぶ素敵な部屋だった。



「私は、ロイヤルミルクティを。
東條さんは?」

「は、はい、では同じもので。」



個室に初対面の人と二人っきり。
しかも、向かい合わせの席。
二階堂さんは、けっこう威圧感みたいなものがあるタイプの人だし、なんだかすごい緊張感。
何か話した方が良いのかな…



「あの…とっても素敵なお店ですね。」



必死で言ったその言葉を、二階堂さんは鼻で笑った。
え?私、何かおかしなこと言った?
ますますパニックになっていく。
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