あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!
しばらくすると、少しずつ人も増え、東條さんも姿を表した。



「けっこう来てくれたんだね。ありがとう。
じゃあ、田中さん、一言どうぞ。」

「え!?」

そんな急に言われても、まだ心の準備が…
でも、そんなことは言ってられない。



「た、た、田中奈美です。
どうぞよろしくお願いします。」



しょーもないことを言ってしまったことはわかってる。
でも、今の私にはこのくらいしか言えない。



疎らな拍手とくすくすという笑い声…
仕方ないよね。



「みんな、よろしく頼む。
実は、彼女は僕の婚約者なんだ。」



東條さんの言葉に、場内がどよめいた。



え?
今、東條さん、何かおかしなことを言わなかった??
婚約者とかなんとか…
あれ?私の幻聴??
だよね、そんなわけないよね?



ふと見ると、相田さんが私のことをきつい眼差しでみつめていた。



え??



見てるのは相田さんだけじゃない。
みんなが私をみつめてるよ。
どうしたの?
一体、どういうこと?
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