あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!
「えっ!?マジ?何も覚えてないの?」

「はい。私、お酒にはすごく弱くて…」

「弱いって、シャンパン1杯しか飲んでないのに?」

「は、はい。激弱なんです。
だから、シャンパン1杯でも酔っ払います。
それに、私、泣き上戸みたいで…」

ちょっとやりすぎかもしれないけど、私はそんな嘘まで付け足した。



「なんだ、そうだったの。
傍目には全然酔っ払ってるようには見えなかったから、まさかそんなことだとは思わなかったけど。
じゃあ、大丈夫なのね。」

「はい、私は大丈夫ですけど、昨日、何かありましたか?」

白々しい。
自分でも呆れる程の白々しい芝居をした。



「良かった!とりあえず安心したよ。
じゃあ、またお昼にね。」

「はい。」

何とかやり遂げた。
まわりにいた人も今の会話は聞こえたはず。
それでもあえて何か言ってこられたら、とにかく笑って誤魔化そう。



あとは、東條さんがどういう態度に出るか、だね。
焦らず、冷静に対処しないとね。



私は自分の席に着き、仕事の準備に取り掛かった。
私の席は隅っこの窓際だから、わざわざおはようと言ってくる人もいない。
ほっとしながら、私はデスクの引き出しを開けたり、パソコンを立ち上げて、忙しい振りをした。


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