あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!
いや、納得しちゃ駄目でしょう!
確かに、東條さんはそう言ったよ。
でも、普通、そんな話を真に受けますか?
ものすごい好条件の縁談があるのに、そういうタイプは飽きてるから、私みたいにごく普通の者と結婚したいって。
有り得ない。
こんな話、誰だって、冗談だと思うよね?



東條さんの会社に雇ってもらったから、東條さんには恩義を感じてるし、だから、東條さんが困った時にはなんでもしますって、それも確かに言ったよ。
でも、そこには当然社交辞令的なものも含まれてるし、まさか結婚まですることになるなんて、考えてもみなかったもん。
普通はそうでしょ?



(うん、私は間違ってないし、悪くない!)



「だ、だから!
そんな話、まさか本気だなんて思わなかったから、私、今日はとにかくびっくりして…」

「どうして?僕は100%本気で言ったよ。
本気じゃないって決めつけるのはおかしいんじゃない?」

「え?」

そうなの?
私が、決めつけたの??



「で、でも……
確か、お見合い相手は学歴も家柄も良くて、お父様もご本人も会社を経営されてるってことでしたよね。
そんな人と、私を比べたら誰だって、お見合い相手の方を選ぶんじゃないですか?」

「だから…それこそが決めつけだよね。
僕は、お見合い相手と君を比べて、君の方が良いなって思ったんだよ。」




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