転生侍女はモブらしく暮らしたい〜なのにお嬢様のハッピーエンドは私に託されているようです(汗)
「王城の医務室よ。王太子殿下が馬車に乗せてくださったの。お医者様にも診てもらったわ。じき目覚めるから心配ないと仰っていたけど、本当に大丈夫?」
「はい。心配をおかけして申し訳ございませんでした」
レミリアがまだ不安げに眉を寄せているので、エマはベッドに身を起こした。
ニッコリと微笑んで見せたら、レミリアがやっと安心したように息を吐いた。
その後にはツンと澄まし顔をして、可愛くないことを言う。
「急に倒れるなんて、日頃の体調管理がなってない証拠よ。あなたは働き過ぎなの。私たちの世話をする侍女なのに、掃除や洗濯、料理まで手を出して。なんでも自分でやらないでメイドに言いつけなさい。今度、私に迷惑をかけたら承知しないわよ」
(心配してくださるのは伝わるけど、どうしてひねくれた言い方しかできないの……)
これがシンシアならば、『心配なのよ。これからはゆっくりしてちょうだい。エマが倒れたら私、悲しいわ』と目を潤ませてくれて、感動の中で手を取り合えるだろうに。
頬を膨らませてそっぽを向くレミリアに、エマが呆れの目を向けていたら、ついたての向こうに人の気配がした。
「はい。心配をおかけして申し訳ございませんでした」
レミリアがまだ不安げに眉を寄せているので、エマはベッドに身を起こした。
ニッコリと微笑んで見せたら、レミリアがやっと安心したように息を吐いた。
その後にはツンと澄まし顔をして、可愛くないことを言う。
「急に倒れるなんて、日頃の体調管理がなってない証拠よ。あなたは働き過ぎなの。私たちの世話をする侍女なのに、掃除や洗濯、料理まで手を出して。なんでも自分でやらないでメイドに言いつけなさい。今度、私に迷惑をかけたら承知しないわよ」
(心配してくださるのは伝わるけど、どうしてひねくれた言い方しかできないの……)
これがシンシアならば、『心配なのよ。これからはゆっくりしてちょうだい。エマが倒れたら私、悲しいわ』と目を潤ませてくれて、感動の中で手を取り合えるだろうに。
頬を膨らませてそっぽを向くレミリアに、エマが呆れの目を向けていたら、ついたての向こうに人の気配がした。