転生侍女はモブらしく暮らしたい〜なのにお嬢様のハッピーエンドは私に託されているようです(汗)
「あなたは竜騎士団長殿ですね。初めまして。お目にかかれて光栄です」

怪盗ローズとして何度もダグラスと渡り合ってきたというのに、ジェラルドはそ知らぬふりをして牽制する。

「エマさんへの挨拶が済んだなら、早く職務に戻ってください」

ダグラスは表情を変えないが、腹立たしげな低い声で言い返す。

「たった今、新たな任務が発生しました。王太子妃殿下の大切な侍女殿に悪い虫がつかないよう、お守りするのも騎士の務めです。あなたがいる限り、ここを去ることができません」

睨み合うふたりに慌てるエマは、焦ってふたりの間に入る。

「あ、あのですね、今日はとてもおめでたい日ですし喧嘩は……といいますか、おふたりとも気は確かですか……?」

ブルロズの人気キャラふたりに取り合われる、この状況が信じがたい。

ゲームで言うなら、バグでも発生したのではないかと疑ってしまう。

エマが戸惑っているというのに、さらに混乱を深めるように男性ふたりが同時に現れ、この騒動に加わった。

「エマさん、お久しぶりです。我が家の晩餐にご招待したく、お探ししました。今回はあなただけに招待状を」

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