平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
なぜ気にされているのだろう……? あ、もしかして、手紙を勝手に読んでしまうと思われたのかもしれない。

少し考えてピンときた。この中には、公爵といった大貴族や、軍関係からの手紙もある。リズはコーマック達のようにジェドと長い付き合いではないし、自分のような一般庶民が見てはいけない情報だってあるだろう。

だから当初から、開封作業だけ付き合わされているのだ。獣騎士団は人数も少ないから、手紙が尋常ではない量なので仕方がない人選だったに違いない。

リズはそこで、知っている様子の彼らに尋ねてみた。

「……あの、これ、なんでしょうか? まさか、団長様の強烈なファンだったり――」

その時、当のジェドがぴしゃりと言葉を遮ってきた。

「違う。そんなテンションの高い文面で送ってくるファンが、いるか」

ファンレターをもらい慣れている男の発言だ。リズは実際、ジェドにはファンが大勢いることを思い出す。

するとコーマックが教えてきた。

「彼は、団長や僕らと同じ軍人ですよ」

「この方、男性なのですか?」

「はい。現在、ニコラス殿下の専属の護衛騎士です。極秘部隊軍の学校でトップ成績を収めた方でして、情報漏洩を気にして偽名を遣い、こうして内容を短縮してプライベート風を装い、手紙を送ってくるんです」

リズは、封筒部分に一筆されている『エドモちゃん☆』を今一度確認した。それから、落ち着かないままコーマックへと目を戻す。

「偽名……あの、実際のお名前はなんというのでしょうか」

なんだか気になって尋ねた。
< 18 / 310 >

この作品をシェア

pagetop