平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
「そして今年、とうとう正式にうちで獣騎士候補になった。だが、そのタイミングでニコラスの訪問があって、手紙にあった幼獣が懐いた一件があったんだ」

「第一王子殿下に、一頭だけ幼獣がすごく懐いた件ですね」

「そうだ。幼獣もぴったりくっついて離れたがらないし、ニコラスもその幼獣を連れて行くといって泣き出すしまつだ。実に困った矢先にいたのが、獣騎士候補のエドモンドだった」

エドモンドは、獣騎士になるには少々難しいところがあった。

軍人としては優秀な淡々と任務をこなせる性格や、冷静すぎるところは、実のところ獣騎士には不向きだった。

相棒騎士と相棒獣は、信頼感といった感情的な交流が第一に必要だ。エドモンドは、戦闘獣と相棒の絆を結べない可能性を指摘されていた。

「俺は、奴にその幼獣の世話を一任することにした。そのままニコラスの護衛騎士としてつけて、エドモンドを一緒に王宮へ帰した。そうしたところ、奴には専属の護衛騎士が適任だったらしい。筆記作業さえなければ優秀だ」

……ん? 筆記?

協調気味に告げられた言葉に、引っかかりを覚えてリズは考えた。じっと自分の解答を待っているジェドへ、もしやと思って尋ねる。

「それって、つまりは書類作業とか……?」

「そうだ。つまるところ奴には、文章力が壊滅的にないらしい。幼少の騎士学校で推薦があって移籍、しかしその極秘部隊軍で採用とならなかったのは、そのせいだ」

「文章力って問題ですか!?」

リズは、開封された封筒へがばりと目を戻した。するとジェドが立ち上がり向かってきて、コーマックがリズの持っている手紙を指して言う。

「開いていいですよ。まずは読んでみましょう」
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