平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
するとジェドの眼差しが、ようやくリズから少しそれてくれた。副官へ冷ややかに流し目を向ける。
「すまない副官殿、彼女は、俺の婚約者でね」
「はっ。ぞ、存じ上げております!」
「見ての通り、俺にぞっこんなんだ」
そこでジェドがくすりと笑って、もう一度、その取り返したリズの手の指先へ唇を押し当てる。
――どうしよう、これって、私も恋人役をしないといけないの?
でも、何をどう返していいか全く分からない。恋愛未経験のリズには、唐突のジェドの無茶ぶりはハードルが高すぎた。
もう見続けるなんて無理。そう思って、コーマックたちに助け求めて、ぎぎぎぎと顔を向けた。
すると彼らが諦めきった青い顔で『がんばれ』と伝えてきた。無理ですよと涙目になったリズは、続いてカルロに視線を投げてみた。
――ら、もっとひどいんですけど!?
あからまさに背まで向けられていた。ひとまずがんばれと、尻尾を振って伝えてこられたリズは涙目が増した。
「このまま俺の婚約者を、返してもらってもいいかな? 待機しているところへ迎えに行かなかったから、機嫌を損ねてしまったらしい」
「はっ、はいもちろんです!」
「すまない副官殿、彼女は、俺の婚約者でね」
「はっ。ぞ、存じ上げております!」
「見ての通り、俺にぞっこんなんだ」
そこでジェドがくすりと笑って、もう一度、その取り返したリズの手の指先へ唇を押し当てる。
――どうしよう、これって、私も恋人役をしないといけないの?
でも、何をどう返していいか全く分からない。恋愛未経験のリズには、唐突のジェドの無茶ぶりはハードルが高すぎた。
もう見続けるなんて無理。そう思って、コーマックたちに助け求めて、ぎぎぎぎと顔を向けた。
すると彼らが諦めきった青い顔で『がんばれ』と伝えてきた。無理ですよと涙目になったリズは、続いてカルロに視線を投げてみた。
――ら、もっとひどいんですけど!?
あからまさに背まで向けられていた。ひとまずがんばれと、尻尾を振って伝えてこられたリズは涙目が増した。
「このまま俺の婚約者を、返してもらってもいいかな? 待機しているところへ迎えに行かなかったから、機嫌を損ねてしまったらしい」
「はっ、はいもちろんです!」